家族三人で古本市に行った。
ふと手に取った児童書。ぱらぱらと眺めていたら、四つ葉のクローバーの押し花があった。
「お!」と思って、近くで絵本を読んでいた娘に見せたら「ふーん」と言って、またすぐに絵本を読みだした。
少し離れたところにいた妻のところへ行って見せたら、「お!」という顔をして、「四つ葉のクローバー?」と小さな声で言った。

本を元の場所に戻した。欲しい本ではなかったので買わなかった。

その古本市はその日で終了し、また別の場所で開催する。
その本は、また別の場所でも何人かを「お!」と思わせ、いずれは誰かが買うのだろうか。