「アイス買ってあるよ~」おばあちゃんが言った。
またサンデーカップかな? と思いながら冷凍庫を開けると、ピノが入っていた。
ぼくはピノが大好きだ。
もう何年も前、おばあちゃんがサンデーカップを買ってきた。
感想を求められたので「おいしいわ」と言ったら、それ以来サンデーカップばかり買ってくるようになった。
タイミングを逃し続け、ピノが大好きだと伝えられないままでいた。
ピノを冷凍庫から取り出し、食卓に座った。
「いつものやつ売り切れとったけん。これでよかったね?」
「うん。これ、めちゃくちゃおいしいわ。いつものやつもええけど、これもええな!」
「ごめんね。いつものやつ売り切れとったけんで」
「いや、これもかなりおいしいで」
「いつものやつは今度見つけたら必ず買っとくけん」
「ありがとう。今度はいつものやつ、たのむわ」
ぼくはピノが大好きだ。