「18番」
ある結婚式の二次会。
司会の口から出たその数字は、私の待ち望んでいたものだった。
「リーチ!!」
と叫ぶと同時に、以前出席した別の結婚式の二次会のことがフラッシュバックした。
「水色のものを身につけること」がその二次会のドレスコードだった。
どうせなら面白い水色にしたいと思い、マクドナルドでフィレオフィッシュを購入。その包み紙の水色でドレスコードに挑んだ。
しかし受付や同じテーブルの友人たちをはじめとした会場の反応によると、私のフィレオフィッシュはスベっているらしかった。
「33番」
フィレオフィッシュは傍らに置き、おとなしく参加していた会も佳境に差し掛かったころ、ドレスコードの水色の物コンテストが始まった。
出席者それぞれがドレスコードとして身につけてきた水色の物の中から、最も素敵なものを新郎新婦が選ぶというコーナーだ。
綺麗な水色のドレスを着た女性や水色のカウボーイハットを被った男性らを差し置いて、なんと私のフィレオフィッシュが優勝してしまった。
なにやら新婦にだけ激ハマりしたらしかった。
「6番」
再注目させられてしまった私のフィレオフィッシュ。
会場の反応によれば、やはりスベってはいるようだった。
激ハマりの新婦と会場の雰囲気とのギャップに恥ずかしさと気まずさを感じながらニンテンドースイッチを受け取った。
「27番」
ビンゴにスベる要素はない。
「ビンゴ!!」
配られるカードと、無作為に吐き出される数字との組み合わせの運のみである。
「よっしゃー!」
一緒に参加した友人たちにも存分にアピールしながら、司会にビンゴになったカードを渡し、景品の巨大なうまい棒を受け取った。